名刺の裏

 

白湯は古いぬいぐるみの匂いがする、しんと絵を観る、寿司とピザは似ている、書店員思うなぜこんなに紙しかないと、日々を紙で埋めている、檸檬のようなオムライス、瘡蓋のような月、周囲は真っ白に赤らんでいた。夜は私を修復してくれているのであって、決して私は夜を傷つけなかった。打って変わって朝は私を祝福してくれているのであって、決して私は朝に傷ついたりしなかった、一日がまるで割り切れてよかった。しかし上下黒の部屋着を纏って夜の真似をしては朝を待ちわびないでいる。