浅はかな深さ
なぜこんなに紙しかない。
そう憤りながら働く書店員の毎日を、わっせわっせと紙たちで埋めている。
猫がにゃごにゃごと何かを言うので、私もごにゃごにゃと何かを言い返す。ちゃおちゅーるを持ち歩いているから、私は猫に対して今とても自信がある。
このまま、表面だけ掬うように生き続けていいのだろうか。掘り下げてもらえるだけの深さを手抜かりなく整え続けているのだけれど、浅さを積み重ねているだけのように思う。それはもう甚だ浅はかな深さだよ。
食べかけのアイスクリームに容赦ない。もうアイスクリームを台無しにしたくない。しかしそんな季節がもう来ている。